masayuki5160's diary

ソフトウェアエンジニアの雑多ブログ

続けることの大切さについて改めて考えた━職業としての小説家

 

 

久しぶりに村上春樹の本を読んだ。といっても実はこの本は読むの2回目くらい。

村上春樹の小説は

  • 風の歌を聴け
  • 羊をめぐる冒険
  • ノルウェイの森
  • アフターダーク

あたりしか読んでいない。中でも一番好きで何回か読んだのは風の歌を聴けかな。ボリュームも少ないのと、ちょうどなんとなく村上春樹の雰囲気を楽しめて良いのが気に入ってるポイントな気がする。

 

 

ただ、村上春樹の小説よりも僕が結構好きなのはエッセイだ。もちろん全て読んでるわけではないかこの職業としての小説家(新潮文庫)は好きなエッセイのひとつで、たまたまKindleで安くなってて久しぶりに読みたくなって買ってしまった。

 

久しぶりにすごく楽しめた。特に、村上春樹が仕事と向き合う姿勢について改めて知ることができた点が良かった。

例えば、こういうところだ。

たとえば、これはあくまで僕の場合はということですが、書き下ろしの長編小説を書くには、一年以上(二年、あるいは時によっては三年)書斎にこもり、机に向かって一人でこつこつと原稿を書き続けることになります。朝早く起きて、毎日五時間から六時間、意識を集中して執筆します。それだけ必死になってものを考えると、脳が一種の過熱状態になり(文字通り頭皮が熱くなることもあります)、しばらくは頭がぼんやりしています。だから午後は昼寝をしたり、音楽を聴いたり、害のない本を読んだりします。そんな生活をしているとどうしても運動不足になりますから、毎日だいたい一時間は外に出て運動をします。そして翌日の仕事に備えます。来る日も来る日も、判で押したみたいに同じことを繰り返します。

引用 

少し長い引用になってしまった。ただこれを読むと、村上春樹がただただ毎日小説を書くことと、向き合っていることがよくわかる。

あれだけ多くの人に読まれる小説と言うものをどのように書いているんだろう、と思う人も多いだろう。僕もそうだ。しかし、その実態はこのように毎日、ただただ机に向き合い、ルーティンのように、小説を書き続けるということのようだ。

ものすごい成果を上げている人たちを見ると、その瞬間だけを見て、才能によるものだ、と感じる人も多いだろう。そういった類の話も、本書の中では、村上春樹が論じている。そして、そういった偉業や成果は才能によるものではないことも語っている。もちろんある程度のちょっとした才能は必要である旨を述べているが、引用にあるように毎日机に向き合って小説を書くと言う事は後天的に身に付いたものだと言うことを村上春樹は述べている。すなわち、才能が寄与する部分は少ないと主張している。

 

小さいことを積み重ねることが、とんでもないところに行くただひとつの道。

引用:イチローさんの言葉は名言の宝庫!心に響いたのはどれ? - ユンケル 疲れや風邪を引いた時の栄養ドリンク 佐藤製薬株式会社

 

これはイチロー選手の言葉として有名な話。今回村上春樹のエッセイを読み直していて、改めてその大切さに気づいた。

そんなわけで、今日も僕にできることを一つ一つやっていこうと思った。終わり。