masayuki5160's diary

ソフトウェアエンジニアの雑多ブログ。最近は日常のこといろいろ書いてます。

エンジニアリングマネージャとしてのキャリアの曲がり角にいる気がしてる

気づいたら長らくEMをしている。難しいポイントはいろいろあって、まずよくあるのが技術から少し距離ができることによる葛藤。マネジメントの業務が増えることによって、どうしても起こる問題。これは僕の場合はプライベートで素振りという名の個人開発をして遊ぶことでバランスをとっている。チームの中で一番のスキルを持つ、てことにはなかなかなれないけれども、往々にして僕への期待値はそこではないので問題はないことが多い。だから、チーム、そしてメンバーが活躍できるように暗躍することに注力している。

うまくEMしてる風に話したけども、なんやかんやこの葛藤とはずっと付き合ってる。ほんとに手強いやつ。子供ができてから、土日にコード書いたり本読んだりなんてなかなかできないし(やってる場合ではない)、月曜日になったら強くなってる、みたいなことはもうできない。というかやっちゃだめだなと思っている、ちゃんと業務時間に勉強するでいい、学ぶことが仕事の一部になってる職種だと思うから。だから、僕が関わるような案件とかでは必要に応じて工数(というかスケジュールかな)にはこの辺の時間もぶっ込むようにしてる。でも、僕も昔はエンジニアはそれくらいするもの、と過激な思想を持ってました、すいません。だから、休日返上でスキルアップする、てことが絶対にダメだとかそういうことは思ってない。やりたい人はやる、でいい(そりゃそう、僕も我慢できない時はしてる)。でも、少なくとも僕個人はそういう文化を持つチームや組織にはもう参画しない。というか、すべきではないと思ってる。なぜなら、家族との時間も取りたいし、あと、体を休めることも大事な年齢になってきているから。あと、こういう雰囲気をなくすことがエンジニア全体の母数を増やすことにもつながる、ていうことをこないだXでどなたかが話してるの見たけど禿同だった。この辺り、特に今シニアなエンジニアやこれからシニアになってくエンジニアが長くエンジニアできるようサステナブルになってないときついと思う。LLMの発展はソフトウェア開発にも良い影響があると思うけど、僕らエンジニアの仕事は無くならないし、むしろより抽象的で難しいものになってくんだと思う(これ自体はすごく楽しみ)。だから、シニアな人はもっと需要が増えてくんだろうなと思ってて、でもその割に休日返上でずっと仕事せよ、ていうのは苦しい。僕も無理。

話を葛藤の話題に戻す。実は最近やっとこの葛藤とうまく付き合えるようになってきた感覚がある。そのきっかけはソフトウェアつくるの楽しいよね、という気持ちを大事にすることだった。何言ってんの、て言う人いそうですがなんならこれが一番大事だと思うくらいで、こういう姿勢がチームの雰囲気のもとになって、それで良いプロダクトになってくと思う。似たような話はユーモアは最強の武器であるにも書かれてて、ああ、間違ってなさそうだなとこないだ改めて思ってた。ソフトウェア開発を楽しむ気持ち大事。

不思議と、いつからか、新しい技術知ってる、知ってないとかの知識比べをするようになってしまって、自分と他者を比較して勝手に苦しむようになっていた(エンジニア界隈、同じように苦しんでる方多いんじゃないかしら)。でもそうじゃなくて、いろんな本に書いてあるように、過去の自分と比べてどうか、てのを追い続ければ良い。あと、ソフトウェア作るの楽しい、というのを思って僕は今に至るんだよな、ていうのをおじさんになってから再発見した。こないだプロフェッショナル仕事の流儀でコナンの青山先生が出てて、同じようなことを話してて、やっぱりこういう考え方大事だよな、と改めてそれを見ても感じた。

 

この先どうするかな、というのを最近考えるようになった。結論としては、引き続きEM頑張るのとEMとしてステップアップできるならそこも見据えて準備していこう、と考えるようになった。その心はというと、年齢を重ねたからだと思うけれど、素直に一緒にいるチームのメンバーの成長や活躍を見れるのがうれしいと思うようになったことが大きい。昔はそんなこと思わなかったからほんとに不思議。naoya さんがどこかでEMに向いてるのはMMOでヒーラーとか率先してやる人、みたいなことを昔言っていて?、おお、そうなんだと思って当時やってたユニゾンリーグていうゲームアプリでヒーラー役をやって頑張ってたんだけれども、その当時はあんまり楽しくなかった(ユニゾンリーグそのものは楽しかった)。でもいまだったらヒーラー役楽しめそうな気がする。

僕がEMとしてステップアップできるかは知らないしそれ自体には興味はない。タイミングとか僕が手を挙げるかそういうのが大きいと思うのと、そもそもEMというのは不要ならいなくてもいいと思ってる(でもEMいないと大変だよなという場面はいろいろ見てきたのでよほど小さい組織でない限りいると思う、How Google Worksか何かにも近しいことが書いてあったような?)。ただ、僕はそっち方面に進んだ方が良さそうだなとなんとなく理解している。身近な人が困ってたり悩んでるのを放っておくのができない性分なことが大きいのかも。

次のステップアップに向けての準備をした結果、仮にそういうチャンスと巡り合わないこともあると思う。でも、視座をあげて日々過ごすことには意義がある。ほんとにえらい違いがあると思う。僕が視座を上げてゴニョゴニョ日々頑張って、ステップアップしなかったとしても、一緒にソフトウェアいじいじしてる周りのメンバーが楽しく過ごせるのであればそれでいいかなと考えてる。短期的には色々あったとしても長い目で見れば良い結果につながっていくはず。こういうのは準備するようなものでもない気もするけど、僕はそういうことする人なのでできることはやっておきたい。

10年後、なにしてるんだろうか。本音を言うと家の近くで本売りながらコーヒーいれるとかしてたいけど、家族の運営ができる気がしないのでそれは老後にしよう(絶対にやらないフラグぽいけど気持ちはある)。ちなみにEMに関する本はエンジニアリングマネージャのしごとが一番おすすめです。僕の場合、自分がしてることって価値あるんだろうか、とちょっと疑心暗鬼になってた時にこの本を読んで救われた。それ以来何度も読み返してる。あと、キャリアについて迷った時はいつもエンジニアのためのマネジメントキャリアパスを読み返してます。もう何回読んだかわからない。ということで引き続きEM頑張るます。