ちょっと前に書店で見かけて気になっていたのが本書。
"本で読むほどでもないかな"
と思って手に取るまで至っていなかったのだけれど、急な場のセッティング依頼がきて、せっかくだし読んでみるかと思い購入。
ものすごい気づきや学びがあったかというと、そうではなかったけども、改めてこういった誰かと一緒に食事をする場を用意する大切さというかもてなす心遣いは大事だなと思えた。こういう会食というか食事会の準備って手取り足取り教えてもらったことはないので、場をこなす中で学んできたことが言語化されていた、という点では非常に良かった。
"そうそう、こういうのが大事だよね、認識合ってそうだ"
という確認をすることが本書を読むことでできた。
とはいえ、僕の仕事柄(主なキャリアはソフトウェアエンジニア、エンジニアリングマネージャ)、いわゆる接待とかとんでもない目上の方との食事の場のセッティングやファシリテーションはしたことはない。本書ではそういった場に関する説明もあるので、そういった方にもお勧めできるが、
- 社内の関係者との食事会
- 親族との大事な食事会
- 大切な友人や知り合いとの食事会
- などなど
日常のちょっとした食事会でも参考になることが多い。だから、そういうった方にもお勧めできる。
僕が個人的に本書で一番参考になったことは二次会のセッティング。
- 事前に予約しておいた方がいいかな
- 二次会の場所が決まらずぐだぐだするのが嫌なんだよな
- お店探すのも大変なんだよな
- そもそもやるのがいいかも判断難しいよな
などなど、じっくり考えたことはないけど、場を任される時にいつも悩んでいたことについて、著者の経験を元にどうすると良いかがまとまっていた。これは結構参考になった。
結論から言うと、二次会は勝負をかけていいと私は考えている。
この話はなるほどと思った。もちろん、前提として一次会が問題なく進んで、という話で合って、さらに関係性の構築を頑張りたいとき、みたいなビジネスの色濃い場のケースと理解してもらっていいと思う。
本書では冒頭でこう書かれている。
「仕事ができるかどうかは、ビジネス会食や飲み会の仕切り力でわかる」
大人数がいるような食事会では、隅の方で馴染みの人としょうもない話をしていたい陰キャな僕としてはグサグサくる言葉。
でも言わんとしていることはよくわかる。
- ゲストをもてなす気持ち
- 楽しい時間を一緒に過ごそうという気持ち
こういったものがあった上で、想像力を働かせて準備をする、ていうことは確かに仕事に通ずると思う。本書でもこう書いてある。
「会食メソッド」で大切なのは、断じて、表層的なマナーや礼儀作法ではない。
大事なことは、もっと本質的なところに存在する。
それは、相手への「想像力と確固たる意志」。
こういうのがないと確かに良いソフトウェアもできないし、良いプロダクトもできない。その通りだなと思った。
とはいえ、幹事するのが鬱な方も多いと思うので、そんな方にお勧めできるのが本書です。終わり。