運用フェーズに入っているプロダクトにおいて、話題になることがあると思います。特に不具合対応後の原因分析の際に"この仕様、バグなのか設計ミスなのか?"という議論はあると思います。
今回の動画ではそういった原因分析の話題を扱いました。
なお、本記事はYoutubeチャンネル投稿内容(参考:この仕様、バグなのか設計ミスなのか?)をもとに、Geminiに動画の内容をまとめてもらったことを記載しています。
仕様はバグか設計ミスか?ソフトウェア開発における原因分析の重要性
ソフトウェア開発の現場では、「この仕様はバグなのか、それとも設計ミスなのか?」という問題に頻繁に直面します [
現場でよくある課題
- 仕様の理解不足: なぜその仕様になったのか、担当者が不在のため詳細な背景や意図が分からないことがあります [
]。01:07 - 原因分析の困難さ: 問題のある仕様が見つかった際、それが単なる不具合なのか、それとも根本的な設計ミスなのかを判断するのが難しい場合があります [
]。01:40 - 再発防止策の検討の停滞: 原因が特定できないため、同様の問題が将来的に発生するのを防ぐための議論が進まないことがあります [
]。02:24
これらの課題は、特に長期運用されているプロダクトで顕著に現れ、当時のドキュメントが不十分な場合や、担当者がすでにいない場合に発生しやすくなります [
関連する概念とアプローチ
ソフトウェアの保守や進化のフェーズにおいては、以下の概念が関連してきます。
- リバースエンジニアリング: プログラムコードからソフトウェアの要件や設計を導き出す作業です [
]。これにより、現状のコードがどのような意図で書かれたのかを読み解くことができます。04:39 - リストラクチャリング: ソフトウェアの振る舞いを変更せずに、内部構造を改善する作業です [
]。リファクタリングもこれに含まれます。04:54 - リエンジニアリング: リバースエンジニアリングを行いながら、システムを新しい仕様に合わせて再構築する概念です [
]。05:10
これらのアプローチは、現在のシステムを理解し、改善していく上で役立ちます。
効果的な対策と「仕様負債」の概念
このような状況にどう対処すれば良いのでしょうか。
- 問題のある仕様の修正とリリース: まずは、現在の時点で「正しい」と考えられる仕様に修正し、リリースすることが最優先です [
]。08:22 - 「仕様負債」の視点を取り入れる: 問題の原因分析を行う際に、「バグなのか設計ミスなのか」という二元的な視点だけでなく、「仕様負債」という可能性も考慮することが重要です [
]。08:55
仕様負債とは、**「当時の時点では問題なかった仕様が、時間の経過や機能の追加によって、現在の視点で見ると問題となっている状態」**を指します [
この「仕様負債」という観点を持つことで、単なる不具合として片付けるのではなく、過去の意思決定の背景を尊重しつつ、現在の状況に合わせた最適な解決策を導き出すことができます [
まとめ
「この仕様、バグなのか設計ミスなのか?」という問いは、ソフトウェア開発の現場で避けて通れないものです。その原因を分析する際には、まずは問題のある仕様を修正し、さらに「仕様負債」という新しい視点を取り入れることで、より建設的な議論と対策が可能になります [
おまけ)おすすめ記事のご紹介
ソフトウェア工学を学ぶ際に参考になる書籍をまとめていますのでご興味ある方ぜひご覧ください。
ソフトウェアエンジニアも体が資本。若い時と同じくらい、とまではなかなか難しいかもしれませんが、体力があれば考え続けることもできます。
というわけで個人的におすすめしている体調管理術についてご紹介している記事を置いておきます。向き不向きはあると思うのでご注意いただきたいですが、これからも楽しくソフトウェアを作ることをしていきたい方にはお勧めです。ご覧いただければ幸いです。