masayuki5160's diary

滋賀県大津市に住むソフトウェアエンジニアの日常

バグを“再現できない”ってどう報告すればいいの? ━ ソフトウェア工学チャンネル

バグ(不具合)を再現できないことはよくあると思います。様々な状況があるとは思いますが、そういった時にどう状況報告すると良いか、というテーマでお話ししてみました。

なお、本記事は以下Youtubeチャンネルの内容をもとに、Geminiに動画の内容をまとめてもらったことを記載しています。

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バグを“再現できない”ってどう報告すればいいの?:スムーズな問題解決のために

ソフトウェア開発の現場で、バグの報告を受けたものの、実際に再現できずに困ってしまうことはありませんか? この記事では、そんな状況に陥った際に、どのように報告すれば関係者との連携がスムーズに進み、問題解決に繋がるのかを解説します。

現場でよくある課題:再現できないバグ

不具合の報告があったものの、調査を進めても同じ現象を確認できない、つまり再現できないという状況は決して珍しくありません [00:58]。

このような時、報告者は以下のような悩みを抱えることがあります。

  • どう状況を共有すればいいのか? 単に「再現できません」と伝えるだけでは、調査が進んでいないように誤解される可能性があります [02:28], [02:34].
  • 何から手を付ければいいのか? 手がかりが少なく、問題の原因を特定する糸口が見つからない [08:12].
  • 特定の環境や条件に依存している場合、どう伝えればいいのか? 再現しない原因が環境にある場合、その情報を正確に伝える必要があります [08:36].

再現検証はデバッグとテストのどちらに近い?

バグの再現検証は、一般的に実装段階の作業であるデバッグ [03:48] と、品質保証チームなどが関わるテスト [04:08] の両方の側面を持つと考えられます。どちらの視点も持ち合わせることで、より効果的な問題解決に繋がるでしょう。

デバッグのプロセス(発見、再現、特定、解決) [05:04] は、再現検証においても重要な考え方となります。

再現できないバグへのアンチパターン

効果的でない報告や対応をしてしまうと、以下のような問題が生じる可能性があります。

  • 問題解決の長期化: 重要な問題の解決に時間がかかり、関係者とのコミュニケーションも滞ってしまう [10:19].
  • 建設的ではない議論: 事実と仮説が混同したまま議論が進み、問題の本質からずれてしまう [11:00].

再現できないバグへの改善策:明日から試せるヒント

再現できないバグに効果的に対応し、スムーズに報告するためのポイントは以下の通りです。

  • 事実と仮説を明確に分ける [12:08], [13:35]:
    • 事実: 実際に確認できた事象、テストした環境、再現しなかったテスト結果などを整理します [12:13], [12:30].
    • 仮説: 「〇〇が原因ではないか」という推測は、事実とは別に「現在の仮説」として報告します [13:35], [13:41].
  • 状況を的確に把握する [07:52]: 報告された内容だけでなく、発生時の状況や環境など、可能な限り詳細な情報を収集します [07:02].
  • 観測しやすいように工夫する [07:07]: ログの出力設定を見直すなど、問題発生時の状況を把握しやすくする工夫を検討します。
  • 問題を整理・分類する [07:16]: 報告された問題を整理し、類似の事象がないかなどを確認します。
  • 原因を追跡する [07:24]: 収集した情報や事実に基づいて、考えられる原因を段階的に追跡していきます。
  • 今後の進め方を具体的に示す [15:28]: 現在の状況を踏まえ、今後どのようなアプローチで再現検証を進めていくのかを具体的に報告します。例えば、「〇〇という仮説に基づき、〇〇の環境で再度テストを行います」といったように伝えます [15:07].
  • 優先順位をつける [15:23]: 複数の仮説がある場合は、優先順位をつけて検証を進めることも有効です。その優先順位についても報告の中で触れると良いでしょう [16:03].

まとめ

バグが再現できない状況での報告は難しいものですが、事実と仮説を整理し、現状と今後の対応を明確に伝えることで、関係者との認識のずれを防ぎ、スムーズな問題解決に繋げることができます。今回のヒントを参考に、より効果的なバグ報告を実践してみてください。

 

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