masayuki5160's diary

ソフトウェアエンジニアの雑多ブログ

すごい企業はどうすごくなったのか━ユニクロ

TL;DR

昔ベンチャー企業で働いていた時に、世の中のすごい企業はスマートに仕事してるんだろうなと思ってたけど、そうではないことが"ユニクロ"を読むことでわかった。

今、どんな素晴らしい企業でも、現在の姿になるまでに組織の課題をその都度一生懸命向き合いながら解決してきたんだということが本書を読むことでよくわかった。まあ当然だけどユニクロでもそうなのか、というのは個人的には改めて良い気づきだった。

ユニクロ、を読んだ

 

話題になっていたので読んだ。

普段からユニクロは好きでよく行くんだが、ユニクロに関する本はまだ読んだことがない。テレビか何かで柳井さんが話してるのを見たことがあるくらいだろう。柳井さんの本も読んだことはないはず。そんなわけで本書ではじめてちゃんとユニクロの歩みを知ることになった。

 

読んでみての感想をうまく言えないのだが、すごいの一言だった。

 

僕はこれまでのキャリアの中でいわゆるベンチャー企業で働いたことがある。入社した当時は20名ほどの企業で創業もまだ間もなかったと思う。

事業は順調に伸び、人も増えた。会社が成長するというのはこういうことなんだな、感じることができた。楽しかった。上場も目指すということで僕もできる限りの貢献をした。

が、なかなか計画した通りには事業は進まなかった。経験がある人たちならこういう場面もうまくやるんだろうな、と思っていた。僕もできる限りその場に残りできることをしてきたが、しばらくしてから会社を去ることにした。

 

今でもこの経験は生きている。成長する組織の中、事業が思うように伸ばず苦しい状況の中でしか経験できないことがある。

そして、組織が小さいからこそ、目の前にいる創業社長の仕事への向き合い方から直接学べることは大きい。僕の仕事に対する姿勢は全てそこから学んだと言っても過言ではない。だから、去ることは簡単には決められなかった。

 

その後のキャリアにおいて、その組織での経験があって、僕にしては良い成果を残していると思う。

ただ、度々考えていることが、すごい会社や組織というのはどう上場前のごたごたや、成長する組織の中でのてんやわんやをのりこえているのだろう、ということだった。やっぱ大人な人が多いと喧嘩とかしないんだろうか、と。スマートに、さくっと仕事してるんかなと思ってた。

 

その辺りに関する疑問が本書ではしっかり描かれていた。

組織の中はいつもごっちゃごちゃで、バタバタしながら組織の課題を解決している。そりゃそうか、と思うけど、すごい会社というのはもっとスマートにやるんだろうか、と思ってしまう。でもそんなことないよ、ということを本書を読んで知れてよかった。まあ、僕のその後のキャリアの中で、成功している大企業でもいろいろバタバタしながら課題解決しつつ事業と向き合ってることはなんとなく知ってたけど、ユニクロの事例を本書を通して生々しく読んでみるとまあその説得力が一回り違う。

 

特に広島銀行との話はすごかった。これは僕が個人的にこういった資金繰りの話に関わったことがないからの偏った感想な気はするが、まあそう感じた。

 

以上、読後の感想でした。ユニクロ、今後も引き続き応援してます。終わり。