エンジニアに向いていない?と思ったら考えてみてほしいこと
- 2018.12.08
- プログラミング
この記事では
- 自分はエンジニアに向いていないんじゃないか
- 転職して他の職種をした方がいいんじゃないか
と考えている方に向けてお話しします。
まずはじめに断っておきますが体が一番大切です。本当に辛い、向いてないと感じていて辞めたいと考えている方はすぐ転職をすべきです。
いたずらにエンジニアの仕事を進めるつもりはありません。エンジニアの仕事もストレスフルであることは事実ですしなかなかきつい職場が多いのも事実ですので。。
本記事の内容
本記事では以下についてお話しします。
- 向いてないと思うきっかけ
- 向いてないな、と思った時にすること
上述の通り、本当に辛くて、というケースは転職すべきと思いますのでそういったケースは取り上げていません。(IT業界の場合はそういった職場も残念ながらありまし、それは本記事とは別のお話とさせて頂きます)
向いてないと思うきっかけ
自分はエンジニアに向いてないかもしれない、そう相談されることがよくあります。その時の内容は人それぞれですが話としては以下のようなことが多いように思います。
- 不具合など失敗が続き、自信をなくしている
- 技術に興味がない、と改めて感じている
- 技術力が足りなくて自分はこのままやっていけないのでは、と考えている
それではそれぞれお話ししていきます。
不具合など失敗が続き、自信をなくしている
不具合をゼロにすることはできません。ゼロに近づける努力は常にするべきですが人が関わっている以上、不具合は誰であっても作ってしまうものです。もちろん振り返りと対策はすべきです。
ただ、必要以上に思い詰めてしまいそれがきっかけでエンジニアは向いていないんではないか、と考える方もいます。さらに、不具合が続いてしまうと精神的にもまいってしまいさらに自信をなくしていくスパイラルに入ってしまいます。
こちらは有名なハインリッヒの法則の図です。不具合、事故に関する話をする時にこの話はよく聞くでしょう。1つの重大事故の背後には軽微な事故、そしてヒヤリとする場面があるという話です。
この図でもあるように例えば1件の事故を起こし責任を感じすぎると軽微な事故、ヒヤリハットと呼ばれるような事故に対しても過敏になっていく、ということはあると思います。ハインリッヒの法則でもわかるようにエンジニアはストレスのかかる仕事だということですね。
そのためこの場合はまずは自分の精神状態をいつもの状態にするのが先でしょう。
エンジニアは不具合と常に向き合っていくことになりますし自分なりの不具合との付き合い方、不具合が出た時の冷静な対処方法、対応方法、自分の心のコントロール方法をうまく見つけておくことをお勧めします。
技術に興味がない、と改めて感じている
出典:IT人材白書2017
こちらはIT人材白書2017より引用したデータです。各年代ごとの技術者としてのキャリア、今後に対する考え方の調査結果になります。若い世代はポジティブな考え方を持っている傾向がありますね、技術が大好きという感じですね。
それと比べて年齢を重ねると少しずつキャリア、今後に対する考えに対してネガティブになっているような傾向が見えます。もちろん様々な状況の変化も影響していると思いますが技術への興味が少しずつ減ってきているようです。
技術に興味がないことはやはりエンジニアとして成長のスピードとも関係するので厳しいものがある気もします。上記データのように年齢とともに徐々に興味がなくなっていくケースもあると思いますが他にも以下のようなケースもあると思います。
- 実務で初めてプログラミングをしており、趣味とのギャップでまだ今はついていけてない
- 今現在している業務で扱っている技術をまだ把握しきれず、少しスランプのような状態
- たまたま周りのエンジニアがすごい人揃い
特に最後の項目はよくある話です。興味がある、好き嫌い、というのは個人の中での相対的なものなため、周りと比較しすぎないように整理してみるといいでしょう。
技術力が足りなくて自分はこのままやっていけないのでは、と考えている
例えばこういったことがきっかけで技術力の不足を感じることはあるでしょう。
- 他の人にレビューしてもらった時にスキル不足を指摘された
- 同期のメンバーがどんどん実装を進め、活躍しているのに自分はまだまだだと感じた
- 少し年上の先輩エンジニアと比べて自分との差が大きい、同じようになれるか不安になった
こういったことがきっかけになっていることはあるでしょう。例えばレビューでのフィードバックというのは意外に精神的に辛いものがあり苦手だ、という方はいます。もちろん人によってはとても直接的にフィードバックをする方もいるのでそういったことがきっかけになっている方もいるでしょう。
このケースの場合は以下のようなことを振り返ってみるといいかもしれません。
- たまたまレビューをしてくれた人が言い方のきつい方だったのではないか
- 自分より技術のある同期はもっと貪欲に技術を磨いてきたのではないか
- 先輩エンジニアは自分より積極的に業務に取り組んできた結果なのではないか
この悩みのケースは今までどれくらい熱意を持って技術を磨くことに時間をかけてきたかによるところも大きいです。エンジニアには膨大な知識と多くの経験が要求されます。
そのため突然できるようになることはなく単純に自分の時間をどれくらいかけてきたかも関係していたりすると思います。厳しい言い方かもしれませんが自分に技術力がない、というよりは他の人は自分よりももっと技術に対して貪欲に自分の時間を使ってきた、という理解をする方がいいかもしれません。
少し違う視点で考えてみましょう。こちらはIT人材白書2017からのデータで他の技術者の方が業界の変化(IoT、ビッグデータ、AIなどの技術変化等)に対して感じていることです。
出典:IT人材白書2017
下から3つ目の項目の”自分は変化についていけないと思う“に注目してみましょう。よく当てはまる、どちらかと言えば当てはまるを合わせると40%近い方が変化についていけないと思うと回答しています。
技術力が足りないと感じる理由はこうした業界の変化を感じとってのこともあると思います。そして自分だけがそう感じているわけではなく他の多くの技術者の方も同じような不安の中にいるということもわかります。
この状況の中でどういった判断をして行動をするかは今後の自身のキャリアにもつながるでしょう。
向いてないな、と思った時にすること
エンジニアの仕事ももちろん楽しいことばかりではありません。精神的にも体力的にも大変なことはあります。
冒頭でお話しした通り、本当に辛い状況であれば転職しましょう。そうでない方は以下のような整理、行動をすると良いのではないでしょうか。
- 疲れを取るためにリフレッシュする
- 日々のストレスコントロール方法を見直す(ストレスに気づけるようにする、マインドフルネスについて学び実践する)
- チームのレビュー方法の改善(レビューで喧嘩しないように)
- 人と比べすぎず自分のペースでスキルアップするよう集中する、計画を立てる
マインドフルネスはぜひ身につけるべきスキルだと思います。方法等の詳細は割愛しますが私自身も普段から実践しています。自分のストレスに気づき、メンタルをコントロールする良い方法の一つです。
そして最後の項目も大切です。技術力が足りない、とエンジニアであれば誰でも感じたことがあるでしょう。その際に比較しすぎることは注意すべきです。
自分が目指すエンジニア像に対して少しずつ近づくよう努力するのが精神的には良いアプローチ方法だと思います。
上記を実践してみて、しばらくしてからもう一度考えてみると良いかもしれません。それでも向いていないと思ったら転職も一つの方法でしょう。さて以上です。どなたかの参考になれば幸いです。