社会人学生を無事修了して

2019年4月に入学した南山大学理工学研究科ソフトウェア工学専攻を2021年3月で無事に修了することになりました。以前から少しずつ記事にしてきましたが修了することになりましたので改めて振り返りをしておきます。

入学するまでのこと

今振り返っても入学するまでのことが一番重要だったと思います。指導頂く先生と2年間お世話になる研究室を探すことです。詳細については当時の記事 社会人エンジニアとして大学院に進むことにした にもまとめていますが、直接先生方に連絡を取りいくつか研究室を訪問させて頂きました。社会人を受け入れてくれる研究室は増えてきている印象で、そういった研究室はどこも先生方は真摯にお話を聞いて頂けたことを今も覚えています。本当にありがたい。卒業するまで大変なことは色々とありましたが、振り返ってみてもこの研究室選びが最も大切だったといっても過言ではないです。

入学してからのこと(1年目)

実際に社会人学生を始めてみてどうだったのか、についてです。一言でいうと大変でした、本当に。細かいことは当時の記事 ソフトウェアエンジニアの僕が社会人学生をはじめて3ヶ月経った と  社会人学生を始めてもうすぐ1年なので振り返りをするにもまとめていますが、平日も休日もレポートと論文作成があったので仕事との両立は大変でした。それでもしばらくするとそれが当たり前になっていき、好きな分野の勉強をしていることもあり講義もレポートも論文執筆も楽しみながら取り組めました。これは本当です。もちろん、論文については手厳しい査読結果を頂くこともあり、イライラすることもありました。今となってはいい経験です。この点は自身のテクニカルライティングのスキル不足が原因だったので、そこに気付けたため良かったと思っています。

入学してからのこと(2年目)

2年目についてです。コロナのこともあり、全ての講義はオンラインになりました。僕にとってもフルタイムの学生(not 社会人学生の方々)にとってもこれは大きな変化でした。その上、僕自身はこの時転職をしており、さらにバタバタとしておりました。ただ、ちょうど2年目の1Qと2Q(僕が通っている大学はクォータ制です)は履修登録できる講義がなく修論に向けて研究に集中できた期間でした。そしてQ3とQ4は3つ講義がありました。この3つの講義を落とすと留年確定です。大学側(先生方)はなんとか社会人学生が土曜日だけの講義で単位を取得できるよう調整頂けておりありがたいですがなかなかスリリングです。そのためQ3とQ4は修論執筆を進めながらM1と講義に出てレポートを提出、というハードな日々でした。年末年始〜1月いっぱいは特にハードでした。幸いなことに論文執筆はこの2年で何度かしたため修論執筆はすんなり進みました。研究内容自体はQ1とQ2の時に作業はいくらか終わっており、その研究内容の結果と考察をまとめていくことは時間がかかりましたが思ったよりスムーズに進みました。(修論でまとめた内容は「エンタープライズアジャイル並行開発に適したソフトウェアアーキテクチャ評価方法の提案と評価」として3/1と3/2に開催されたソフトウェア工学研究会で発表させて頂きました。この内容は加筆して引き続き学会にも投稿していく予定です。)そして肝心の修論発表会ですがオンラインで開催されました。もちろん例年は大学でやるのでこれも異例のことでした。発表当日はいくらかは緊張しましたが、準備をする時間は毎週行なっている研究室のゼミで十分できていたので問題なく発表できました。修論発表会がおわりしばらくしてから先生から優秀論文賞として推薦頂けたことからも良い成果を出せたのではと思います。これは毎週一緒に議論をしてきた研究室のメンバーのおかげだと思っています。

終わってみてとこれからのこと

3/20に卒業式があります。昨年は卒業式が中止でしたが今年は幸いにも対策を講じて開催を行うということです。そして光栄にも理工学研究科の総代として学長から修了証?を授与頂く役を任命されました。この2年間の成果を認めて頂けてのことと思いますが恐縮です。若い学生の代わりにおっさんの僕がもらっていいのか、というのは気になりますが、僕も頑張ったしな、ということで総代がんばってきます。

これからのことについてですが、入学当初から考えていたように博士後期課程に進むことになりました(試験を2月に受け合格しました)。この2年でいくらか研究成果として論文も投稿できており、次の1年も研究を続け論文として成果を発表していくことで学位の取得が目指せそうと考えています。入学した当初は論文も書いたことがなかったためおぼろげに描いていた博士進学ですが、この2年で目指したい方向についての解像度が上がりました。最速で学位取得を目指しますが学位を取得することはあくまで過程だと考えています。コミュニティの一員としてソフトウェア工学に貢献するために必要な力をつける時間として取り組むつもりです。学位取得はその結果として得られるものだと捉えています。

社会人学生としてのこの2年は当時僕が思っていた以上に実りあるものになりました。最近は日本においても社会人学生を受け入れる研究室が増えていると思います。記事にまとめてきた通り、正直に言って大変な道のりではありますがソフトウェアエンジニアにとって社会人学生という選択肢は自身の経験からも考えるに値すると思います。長くなりましたが、本記事がこれから社会人学生を目指す方々の参考になれば幸いです。